野村ともあき堺市長候補から、今回の選挙への出馬の決意を聞かされた時のことは、おそらく一生忘れられないでしょう。
堺市を守るため、そして自身の政治家としての矜持を守るために、当選した直後でこれから四年間保障されている堺市会議員という立場を擲ち、厳しい選挙戦を戦う決意を示されたときの感動は、何度思い返しても胸に来るものがあります。
またその際に、自民党大阪府連がこれまで一貫して繰り返していた、大阪都構想への反対という主張を守るために、自民党を離党してこの選挙戦に挑むということを聞かされた際の苦しみというのも、また一生忘れることができないものです。自民党をこれ程愛してきた政治家が、自民党のこれまでの主張を守るためには、自民党を離党するしかなかったという現実については、この事態を引き起こした方々に、今後大きく様々な形で突き付けられることでしょう。
そうして野村ともあき候補とそれを応援する人達による「チーム堺」が生まれましたが、この「チーム堺」には沢山の先生方、支援者、市民のみなさんが結集しております。
まず自民党の堺市市議会議員団の仲間はもとより、大阪の各級の地方議会議員の皆さんが、連日自らの議会日程や政務活動の合間を縫って沢山の方が集まってくれています。自民党を離党したといっても、野村ともあき候補が主張していることは、これまでの自民党大阪府連が主張していた内容です。どうして急に一部の人間が方針を変えたからといって、それに追随するということはありえません。だからこそ私もこの「チーム堺」には、一堺市民として参加させていただいた次第です。
そして大阪都構想への反対、堺市をなくすな、という気持ちを持った方々が、各党会派を越えて結集していただいていることにも、日々熱い気持ちをもって感謝しております。この集まりをまるで権力目当ての「野合」のように批判される方がおられますが、今回の市長選挙は不戦敗の可能性も示唆された厳しい戦いです。権力がほしい、利権に近づきたい、楽をして勝ち馬に乗りたいというのなら、相手方に乗っかればいいだけの話です。自民党大阪府連も、また他の各党各会派の方々も、政治家として公党として主張し続けていたことを、一度の選挙が厳しい結果になったからと言って、それを完全に裏返して、相手方に追随するような姿勢こそ、「野合」と言えるのではないでしょうか？
池尻秀樹 堺市議会議員
